装丁のしごと展 出品者のコメント
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大下賢一郎 OshitaKenichiro
ある意味デザインしすぎない、シンプルで美しい本を創りたいと考えています。消費されるのではなく、ずっと手元に置いておきたくなるような。
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■加藤光太郎 KatoKotaro
できるだけ多くの人に手にしてほしい。飾りすぎず、且つしっかりと主張はする。そんなふうに心掛けています。
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■こやまたかこ KoyamaTakako
装幀の仕事でもっとも重要なのは、彫刻制作におけるモデリングの作業だと思う。粘土を何度も練るように、自分の中で内容やタイトルから受けるイメージを構築し、文字やイラスト、色彩計画などにより、そのイメージを肉づけしていく。時にはうまく定着できず、新しい粘土で練り直すこともあるが、ここで粘土を削ぎ落としたり、加えたりを繰り返すことで、よりイメージコンセプトに近づくことができるのではないか。
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■小島トシノブ KojimaToshinobu
このまえ、とある編集者との打ち合わせをしていると、「そんな風に考えているデザイナーの方って珍しいですよね。」と言われました。私の中ではあたりまえだと思っていることが、どうやら他のデザイナーだと違う場合があるらしい。本屋に置かれた状態をイメージする。類書との差別化を意識する。『この本だ!』と選ばれる為にどうするか考える。目立つためでなく、選ばれるための力になれれば・・・。そう考えております
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■丸尾靖子 MaruoYasuko
手ざわりが気持ち良い、とか、本棚にずっとならべたい、とかそんな気持ちを満たしていける本作りをできればと心がけています。
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■柴田淳 ShibataJyun
激変する社会環境の中で、本の装丁は今後どうあるべきか?長い時間の中で培われ、受け継がれてきた装丁文化を大切にしつつ、新たな装丁デザインの地平を目指したいと考えている。
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■岩瀬聡 IwaseSatoru
美しいデザインをめざし不要な物をどこまで捨てられるか。ミニマリズムこそ今のデザインに求められるべきものと考えます。
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■柳川貴代 YanagawaTakayo
本にはそれぞれの読者が何処かにいて、出会いを待っている・・・と思いながら、仕事を続けています。
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■中村友和 NakamuraTokokazu
「デザインは芸術(アート)ではない。」・・・これは今でも耳に残る教えです。造本装丁でも出版社や読者の存在があり、印刷機の力を借りるかぎり職工人(アルチザン)の域を出ないのですが、あえて技術者(エンジニア)としないのはそこに想像力(イマジネーション)が深く介在するからです。デジタルの普及数値化、規格化が進み、われわれの存在価値が問われると結局は、想像力や方法論の質が問題になる。つまり"シンプル"さの向こうにもそれなりの緻密な設計思考が不可欠なのだと日々自戒しています。
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■ヤマシタツトム YamashitaTsutom
「空気を読む」という言葉があります。装丁の仕事とは、与えられたテキストの空気を読み、「本」という立体を生むためのデザインをすること、ではないでしょうか。年に百数十冊の装丁をさせていただいてますが、読者に「感じて」もらえるブックデザインをつくるのは、そうたやすいものではないと思い知らされる毎日です。
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