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2009キャノン カレンダー採用写真ページはこちら |
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2009年のキャノンのカレンダー撮影に起用され、記念展「原生の鼓動」を開催した岩木登さん。なぜ未踏の南八甲田に踏み込んで原生の自然の写真を撮り続けるのか、岩木さんのお話を伺いました。 |
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ご自身の写真のどんな点が評価されて、キャノンのカレンダーに採用になったと思いますか? |
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岩木 キャノンのカレンダーは自然との共生がテーマです。そのテーマに合致したということではないでしょうか。私は、原生の自然をテーマに撮り続けるスタンスです。自然をテーマに撮る写真家は多いです
が、そこまで限定したテーマを持っている人は少ないです。八甲田山を撮るカメラマンも沢山いますが、森にしろ川にしろ原生をテーマに奥まで入って踏み込んで撮ろうという人はあまりいないと思います。 |
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奥まで踏み込んで撮ろうという人がいないのは危険だからとか撮影が困難だからですか? |
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岩木 南八甲田は登山道が一本ですが、僕は登山道はあまりあるきません。道なき道を入ってます。熊の営巣地もありますから、危険ですよ。危険が楽しくて行っている訳ではないが、自然を撮る写真家はある程度リスクも負わないと良い写真が撮れないと思います。人が入っている場所というのはそれだけ荒らされている訳ですから。 |
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今回の「2009キャノンカレンダー展 原生の鼓動」の見所を教えて下さい。 |
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岩木 季節的に冬なので冬の写真が多いんですが、厳しい山、峡谷の山深くにあるブナの森というのは厳しさだけではなく優しさ、寛容さなど、そういうある種厳しさと対立するものが混在しているのを見据えているところを見ていただきたい。
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今回の写真展も全て南八甲田ですか? |
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岩木 主に南八甲田ですが、北八甲田も何点かあります。南八甲田とあえて言うのは僕の問題意識がそこにあるからです。北八甲田の自然は、登山道や山小屋もあるし、色々な意味で自然が荒らされています。南八甲田には多くの原生の自然が残っています。 |
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ライフワークとして、八甲田を撮り続けている理由をお聞かせください。 |
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岩木 第一は、自分の故郷であるということ、第二に世界中を見渡しても、ブナの原生林というのは、北東北の一部にしか残っていません。ほんの100年前までは欧米にもあったのです。そういう意味で、貴重だし稀有な自然で撮る意義があるだろうと僕は思います。ただ単に美しい自然ではなく、稀有という意味での妖しい美しさを残したい。 |
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3年前にART BOXから写真集『南八甲田の森をゆく』を出されましたが、作品集はオファーに繋がりますか。 |
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岩木 実績になりますからね。必要だと思います。 |
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撮影の1年を振り返ってみて、展覧会を開かれた感慨はいかがですか。 |
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岩木 楽しかったですね。ある程度思い切って出来ましたからね。でも、まだ八甲田は撮り尽くしていません。10年かかってもあそこは撮ってないなという懸念事項の場所はあります。時期や天候でタイミングが悪く、ベストが撮れていない所がまだ残っています。 |
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写真展の反響はいかがですか。 |
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岩木 一日500人くらいが訪れてくれています。これから梅田、仙台、名古屋、福岡、札幌と回るのです。 |
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今後、挑戦してみたい仕事をお聞かせください。 |
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岩木 まだ八甲田の写真を撮りたいということと、写真集にまとめたいですね。それから、北東北の自然を文化を含めて撮りたいですね。地域的には里山で、暮らしている人間と自然の接点を絡めて撮ってみたい。 |
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岩木 登(いわき のぼる)
1953年 青森県十和田市に生まれる。
JPS(日本写真家協会)会員 写真家
「幻色の都」と「八甲田の自然」を撮り続けている。
URL:http://iwakino.com/ |
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'82 |
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六本木でガリバースタジオ設立 |
'84 |
JPS展入選(幻色の都) |
'93 |
アートボックス大賞展入選(幻色の都) |
'93 |
六本木「アートボックスギャラリー」で個展「幻色の都」。 |
'99 |
恵比寿に移転。 |
'00 |
JPS「The Heart of Japan」展出品(1000人の写真家が見た日本) |
'03 |
ニコン国際写真コンテスト(NIPC)入選(「縁側のある風景」)。 |
'06 |
写真集「南八甲田の森をゆく」出版。 |
'06 |
出版記念展/銀座ARTBOXギャラリー |
'09 |
キヤノンカレンダーの撮影を担当。 |
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