、第13回マスターズ大賞展 準大賞受賞を記念して、銀座ART BOXギャラリーにて個展を開催した篠田和夫さんをお迎えしました。受賞に至った経緯など、他では決して聞くことのできない貴重なお話を皆様にお届け致します
プロフィール 神奈川県横浜市出身。日本大学芸術学部美術学科にて学ぶ。現在は読売日本テレビ文化センター講師を務める。さくら画廊、明治画廊にて個展開催。 2006.1.9よりART BOX GALLERYにて個展
多くの公募展の中からマスターズ大賞展を選んだのはなぜですか? 公募展への応募は初めてでした。特にねらいを定めて、というような応募の仕方ではありませんでしたが、何かのきっかけになれば、と雑誌でマスターズ大賞展を知り応募しました。 油彩を描くきっかけとなったことはありますか? 二年ほど前から絵画の講師を務めていることが直接のきっかけです。もともと水彩画やイラストを多く描いていましたが、講師として洋画を教えることになったので、再び、本格的に油彩を描き出しました。生徒から受けるたくさんの刺激はもとより、その刺激が自分に反映され、創作源となっています。受賞記念展は個展ですが、それについてはどう思いますか? 正直、個展に対する思い入れや意欲はあまりありませんでした。ですが、今回のこの個展に向けて、まとまった油彩作品を制作できたこと、「自分はこんな作品を制作していますよ」、ということが発信できたこと、また、その作品を見たお客様からダイレクトに感想が聞けるなど、自分にとってとても良い機会となりました。 作品テーマについて教えて下さい。 昔は小難しいようなシュールな絵を描いていた時期もありましたが、いまはもっぱら、「わかりやすい絵」とでもいいましょうか、親しみやすいような絵を描いています。また、自分の目が惹きつけられる風景を切り取るようにしてキャンバスに描いています。そしてそれを、意識的にインターナショナルな印象の絵にしています。静物画は今回、新作が多いのですが、八ヶ岳のアトリエにて、モノの「光」と「影」の表現に興味をいだき、色彩や構図に新しい取り組みを試みました。今後の活動展開をお聞かせ下さい。 全く分かりません(笑)。ですが、いままでやってきたように水彩もやりますし、この個展をきっかけに、油彩ももっと追究していきたいです。また、風景画だけにこだわらず、人物も描いてみたいと思います。いままで、注文やリクエストを受けて描く、という形が多かったのですが、対象や形にこだわらずにやっていきたいと思っています。
マスターズ大賞展について ART BOXマスターズ大賞展では、意欲的なシニア世代(45歳以上)を中心に、今まさに成熟しつつある作家を発掘し、サポートしてゆくことを主旨としております。 次回 は'07.4.15応募締切です 結果発表
受賞作品を始めとした合計18点の作品を出品頂いた今回の展覧会。その中でも篠田さんの印象に残る作品3点のエピソードを伺いました。作品一覧 Roof Garden I \213,150 これほど身近なところにこんなに絵になる綺麗な場所があることを教えてくれます。この絵は玉川高島屋の屋上にある、ルーフガーデンを取材したものだそうです。新緑の鮮やかさが目に爽やかな作品です。
Morning−アップル 水差し \73,500 東京とは違う環境が溢れる、八ヶ岳に身を置いて描かれた作品です。そんな環境だからこそ、あからさまではないけれども、主張のある光の表現が可能になったのでしょう。
ポプラ \161,700 広がる緑を背景に、どっしりとしたポプラの木が、画面いっぱいに枝を広げています。そしてそのポプラを包むやわらかな光。新宿御苑を取材した本作品は、静かに生命のいぶきを訴えかけてきます。
篠田さんのご友人に、作品は、篠田さん自身をよく表している、といわれたそうです。もしそれが本当なら、皆さんは篠田さんはどんな人だと思うのでしょうか。注文に応えての制作活動が一番多いそうですが、今回の個展を機に、是非とも、自分が気持ちよくて、描きたい、と思ったものを湧き出るまま、どんどん描いてほしい、と感じました。その時に篠田さんの描く「光」と「影」は、どう表現されるのでしょう。拡がる可能性をこれからも見ていきたいと思いました。
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