モノクロとカラー
今回の制作については、モノクロとカラー写真の2つに分かれています。モノクロ写真は、部屋によい光が入ってくる時にこつこつと自分が集めた小物たちを撮影したものです。小物は世界を旅したときにお土産として買ったものや、友人知人からいただいたもの、または自分が飲み干した牛乳ビン、通りに落ちていたものなどなどを自分自身の素直気持ちで表現しています。カラー写真は、仕事や個人的に旅行した国々の写真です。今回は統一した1つのテーマはなく、それぞれの国々の空気感を味わってもらえればと思い、まとめてみました。エジプトならピラミッドと砂漠、フィレンツエならポンテベッキオ橋、モルジブなら青い海と輝く太陽、タイなら古い寺院、などというお決まりの写真ではなく、もっとそこに住む人々と密着した風景やいつもと違う顔の国々を知って欲しいと思いました。インターネットが氾濫する昨今、その国に行かなくてもいろいろな写真を見ることができ、容易に想像することができます。しかし、旅の醍醐味はその場所へ行って、光、空気、匂い、そんな空気感を少しでも感じてほしいと思っています。
写真を撮ること
私は旅が大好きで、時間ができればどこかの国へ飛んでいき、写真を撮影しています。主に異文化に触れることが好きなので海外に行くことが多く、旅の間は自分の小ささに気づかされながらも、心に大きなお土産を入れて帰国します。さまざまな国々の空気感を味わってもらえればと思い撮影しています。写真を撮影した状況は、私にとって特別な瞬間であり、全ての印象を記憶しています。またモノクロ写真の中の、世界を旅したときのお土産としてこつこつと集めた小物たちを、部屋によい光が入ってくる時に撮影する、静かな光の中で向き合う時間もまた、自分だけの時間でもあり、そして自分が素直に表現できる時だと思います。「静と動」どちらも私が生み出したすべての作品は私の分身なのです。
今後の活動展開
お台場の潮風公園に7月11日オープンする等身大ガンダムのメイキングを3月から追いかけて撮影しており、7月31日に集英社からそれらをまとめた本を出版します。2007年に一つのホテルが出来上がるまでを記録した写真集「メイキング・オブ・ザ・ペニンシュラ東京」に続くメイキング本です。人がモノをつくる姿は美しく、いつも感動し、私を惹きつけてやみません。これからもモノを作る人々を記録していきたい、制作の瞬間を残したい、旅の空気も切り撮りたい、引きこもって小物も撮りたい!したい、したい、だらけで、1日24時間あっても足りないくらい・・・
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