第16回マスターズ大賞展にて準グランプリを受賞した山下尚三さんの受賞記念展を開催しております。富士山をはじめ、日本の美しい自然の風景を40年という長きに渡り描き続けている山下さんに受賞のお気持ちや制作にまつわるお話など、興味深いお話をお届けします。
プロフィール 1943年 京都に生まれる 1956年 全日本学生油絵コンクール初入選 1957年京展初入選 1957年 全日本学生油絵コンクール入選 1961年 京都市立日吉ガ丘高等学校美術コース卒業 1967年 京都市立芸術大学卒業 1973年 第17回シェル美術賞展 佳作賞 1974年 京都日本画新人展 入選 京都市土橋画廊で初個展 フランス美術賞パリ展 入選 渡仏 1976年 日仏現代画展 入選 1979年 日仏現代画展 入選 滋賀県ホテル紅葉 屏風絵制作 1980年 京都日本画家協会会員になる 京都府知事賞 京都府作品買い上げ 1987年 第3回銀座大賞展 入選 伊豆美術賞展 入選 1996年 絵のまち尾道市四季展 秀作賞 1997年 伊予西条まちが美術館展佳作奨励賞 1999年 現代洋画精鋭選抜展 入選 2000年 第1回信州高遠四季展 秀作賞 2002年 第2回信州高遠四季賞 秀作賞 2005年 京都日本画家協会『今日の京展』出品2006年 第3回信州高遠四季展 奨励賞 絵のまち尾道市四季展 秀作賞2008年 第16回マスターズ大賞展 準グランプリ受賞この間、京都市内の画廊等で個展26回 2008.09/07よりART BOX GALLERYにて個展
受賞の知らせを聞いた時 準グランプリを受賞できて大変うれしく思います。今回、東京で初個展の機会をいただきました。関西在住で東京での個展の機会はありませんでした。現在まで公募に挑戦して、東京での個展を目指し努力してきたことが実現できて夢のように思います。 制作のテーマ日々変化し、二度と余同じ姿を見せない自然の厳しさや奥深さに感銘し、風景を通して日本の自然を描こうと努めてきました。特に冬の風景と富士山は何回も挑戦している風景であります。今回もすばらしい富士に出会うことができました。 心に残った自然との出会い もう40年も前になりますが、大学を卒業するまでは京都市内に居住していました。卒業直後の3月下旬赴任するために京都市内からボンネットバスに乗り、2時間余をかけ雪の峠を越えて残雪残る花背の学校に着きました。そのとき厳しい自然環境に対する不安とまだ見ぬものへの憧れが入り混じった複雑な心境になったことを昨日のことのように思い出します。当時は豪雪期で一夜に100センチを超える積雪もあり長い冬の後黒い山の土を背景にパッと咲くこぶしの花に春を感じるなど自然の移り変わりとともに生活し、自然の奥深さや厳しさ、優しさを目の当たりにしてきました。その体験をもとに風景を通して日本の自然を描き続けてきました。 今後の展望 東京での個展を通していただいたご批評や励ましを糧として、近くは来年5月下旬の個展に向け、また、まだ多く描き残している日本の美しい自然と風景を描き続けるため一層精進し努力する所存です。
マスターズ大賞展について ART BOXマスターズ大賞展では、意欲的なシニア世代(45歳以上)を中心に、今まさに成熟しつつある作家を発掘し、サポートしてゆくことを主旨としております。今回の個展は、第16回の同展にて準gグランプリに輝いた山下尚三さんの受賞を記念した企画展です。 結果発表
受賞作品の「茶畑から富士を望む」を始めとした合計22点を展示しております。その中から作品3点をピックアップしてご紹介いたします。作品一覧 茶畑から富士を望む \787,500- 雲一つない真っ青な空の下にそびえ立つ富士山と、辺りに広がる茶畑の「自然の共演」がとても美しい作品です。
春待つ美山かやぶきの里 \787,500- 深い雪に埋もれた豪雪地帯の風景。雪の中から覗かせるかやぶきの家々が日本の古き良き時代を漂わせています。
綿秋奥入瀬の瀧 \262,500- 流れ落ちる瀧の音と澄んだ空気を感じる作品です。色鮮やかな紅葉も広がり、日本の自然の美しさが凝縮されている一枚です。
山下さんの作品は、自然の美しさや温かさを絵を見た瞬間に感じることができます。それは、山下さんが自然の偉大さや奥深さを理解しているからこそ、私たち見る者に伝わるのだと思いました。これからの山下さんのご活躍を期待しております。
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