今回は、3Dソフトを使い、シュールで不思議な世界を描く、イラストレーターの田中こいちさんに注目してみました。ざらっとした独特の質感とどこかのストーリーのワンシーンのような、確立されたシュールな世界感のインスピレーションは一体どこから沸き出てくるのでしょうか？今後の展望も交えてお伺いしました。

福岡県生まれ。1992年 広告代理店を経てフリーに。二科西人社展／大賞。■主な画材／2D・3Dソフト■制作期間／1〜2週間程度■データ入稿／可能■得意なタッチ／不透明水彩。■今後挑戦したい仕事／冊子の表紙、CDジャケット、広告。■クライアントに一言／長いおつき合いお願いします。

Q1.New Illustrators FILE 掲載後の反響はいかがでしたか？
残念ながらありません。でも営業には役立ってます。�行った先でアートボックスを知らないところはありませんでしたから。

Q2.その他特別な営業活動はしていますか？ イラストの営業はやっていますが、この3Dイラストだけに絞った活動はしていません。 Q3.好きなモチーフやテイストは何ですか？ ガチガチの3Dを手掛けてますが、実は筆あとが残るような手描きの絵が好きです。

Q4.シュールで不思議な世界」のイラストレーションが特徴に感じられますが、どのようなものから発想のヒントを得たり、また人物の場合は、モデルなどはいるのですか？
ヒントと言えばテレビ、雑誌、インターネットなど見るもの全てですが、そこから印象に残ったものをラフに書きだして、コラージュしているつもりで何度も書き直すと偶然面白いものが出来ます。
人物については、面長の女はモディリアーニ（の絵）がヒントになった作です。

Q6.具体的にどのような仕事の需要を希望していますか？
月刊、週刊など冊子の表紙を描いてみたいですね。3Dイラストはキャラクターの使い回しが出来るので、作れば作るほどデータが蓄積されて効率よく良いものが作れますから。また単行本やCDジャケットなど作家やミュージシャンに気にかけていただけたら嬉しいです。
Q7.影響を受けたアーティストや物事はありますか？
沢山いますが一人あげるとすればセザンヌです。3Dソフトのパレットにはセザンヌカラーと名付けてます。
Q8.好きな本（詩・小説など）や映画があれば教えてください。
絵本「僕をさがしに」シェル・シルヴァスタインこれ以上のものはないくらいにシンプルで奥深い作品です。

Q9.クライアントへ自分の作品のPRポイントを教えてください。 押し付けるのではなく見る人にメッセージを引き出させるような作品を目指しています。ぜひ御社のメッセージを描かせて下さい。 Q10.これから挑戦してみたい仕事や作品のテイストを教えて下さい。 出来るだけ手描きの味を出していきたいと思ってます。

コンピューターを画材の一部とし、3Dながら手描きの風合いを追求している田中さん。彼の作品は3D作品ではめずらしい「温かさ」を感じずにはいられません。また、カットや素材の一部として割り切られたイラストレーション作品が多い中、一枚の作品のなかにメッセージやストーリーが巧みに組み込まれついつい何度も眺めてしまうような、不思議な魅力をもちあわせています。田中さんの作品が他者のメッセージと交わった時、未知の化学反応が起きるのではないかと、思わずにはいられません。 イラスト制作依頼はこちらのフォームをご利用下さい