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塚本純子さん作品
サン電子(株) トークマスターHP
「ラジオ講座のススメ」イラストカット

今回ご登場いただくアーティストは、塚本純子さん。ファッショナブルでキュートな女の子、そしてカラフルな色使いのイラスト作品が目を惹きますが、塚本さんは現在一つの画風に留まらない複数のタッチの人物イラストで活躍中です。また、手作りの小物やアクセサリーも手がけるマルチな才能の持ち主。そんな要注目の彼女に、上手に流行やデザイン性の高いものを作品に取り入れるセンスアップの秘訣など制作上の気になる事柄を、興味津々にお伺いしました。



略歴:1990年名古屋女子文化短期大学服飾デザイン科卒業。アパレル系会社をいくつか経て、夜間のイラスト学校に通う。1997年にフリー活動を開始。2002年より、渋谷を中心に個展・展示に参加。仕事には手描きやMacを使い、展示には手芸も活用する。複数のタッチで、広告・雑誌などで活躍中。現在、愛知県在住。

■主な画材:Mac
■制作期間:ラフも含めて1週間くらいです。
■データ入稿:可能。
■今後挑戦したいこと:ファッションに関係する仕事。
■クライアントに一言:クライアントの意見は大事にします。





今の所、反応はありません。でも過去にタッチの違うイラストで3回掲載させてもらったのですが、その時は2回ほどお仕事をさせていただきました。実は今回掲載したタッチのイラストは去年1年かけて自分で追求し、今年から売り込みしようと思っています。そういう意識で載せています。



営業活動は他にもしています。私事なのですが、私はイラストレーターになりたくて上京しました。フリーで活動を始めた頃は、出版社や本で探した会社などにアポイントして担当の方に会って見てもらっていました。いろいろなことで体調を崩して実家に戻ったのですが、今は直接会えなかったりするので、 ART BOXのような絵を扱っている会社に預けたり、イベントに参加したり、自分が興味をもって参加できそうなことは積極的に参加するようにしています。

※イラストをクリックすると拡大画像がご覧になれます。




イラストを描く際はコンセプトを立てて人物像を作り、そこから幅を広げて描いています。人物の日常や景色が見えるような表現を心がけています。後は自分のセンスと、好きなものは必ず入れています。個性的ではありますが、普通の人が見てもわかるように描いています。




実は今やっとHPの準備をしていて、今までの仕事や作品の整理をしている所なのですが、その中で載せようと思っているタッチは7つあります。載せないものを含めると、よくわかりません。今まで仕事のリクエストで描いたイラストとかイベント用とかぬいぐるみも作ったし、手芸もしたし、今も作風を追求して作品を作っているし、自分の意識が変わればイラストや表現も変わっていくと思います。でも、『New Illustrators FILE vol.6』に掲載したタッチのイラストは、ずっとやっていこうと思っています。


20代のオシャレな女の子を意識しています。




自分がミーハータイプというのもありますが、これは訓練で取得した技のように思います。会社員の頃にファッション関係の仕事をしていて、流行を先取りした商品作りのために、仕事で市場調査やファッション雑誌のチェックや普段からの街頭チェックが習慣になっていて、フリーで活動するようになってからも続けていました。私は原宿や代官山や下北沢がすごく好きだったのでそういう場所でよく見たり、仲良くなったファッション雑誌の編集の方と展示会やイベントに誘ってもらったりしてとにかくたくさん商品を見ました。それで、山のような商品を見ているうちに自分の気になるものが流行のものだとわかるようになりました。だから、今も集中して商品を見ていると流行のものがだいたいわかります。20代の頃は生活でもオシャレな空間を意識していましたが、30代になって体調を壊してからは思考が変わりました。



たくさんあります。イラストで影響を受けた人は中原淳一さんやペーター佐藤さんです。でも、やはり日常の中で出会った人々にすごく影響を受けています。私はイラストレーターになることを決めた時、地元で就職していたのにそれを辞めて上京しました。準備もできていなくて、つては全くなかったので、一緒に夢を追いかけている仲間や、深夜にずっと聴いていたラジオのDJ の言葉、そして何より上京して会社員をしながら試行錯誤していた頃からのおつき合いのある人形作家の中村ケイ先生からはすごくもの作りに影響を受けました。そして、今もよく電話でお話しします。

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一番が決められないくらい大変なことはよくありました。あえて一番をつけるなら、5メートル四方くらいの紙に女の子の顔を描く仕事で、某出版社の会議室を使ってお昼から朝の5時くらいまでかかった仕事です。その女の子の顔にモデルの子と読者モデルの子たちが本物の化粧品をぬって試す雑誌企画だったのですが、大きな紙を作る所から始まって、巨大な女の子を描くのに時間がかかり、結局女の子の顔に半分化粧品を塗った状態を急遽作ることになりました。そして、紙に口紅やアイシャドウをぬってみると思うように色がつかないことが判明して量も足りないし、口紅は折れたりで大変でした。それで、閉店ぎりぎりの文房具屋で画材を買って、化粧品と混ぜて試しながら作っていきました。撮影が次の日の午前からと決まっていたので、締め切りの時間と責任の重さですごく緊張しました。撮影にも朝から立ち合いました。でも後から評判がよかったと聞いて、すごくうれしかった記憶があります。



自分がこれまでファッションに携わることをやってきたので、ファッショナブルなものが得意です。その知識とニュアンスは、だいたい理解できると思います。自分のセンスや個性は出しながらも見る人にはわかりやすく、仕事では人間関係に重点を置いて依頼者の意見を大事にしています。後はただオシャレなだけでなく、人に明るさや癒しなど皆に喜んでもらえる表現を意識しています。


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アパレルブランドのイメージキャラクターとビューティー関係、それからグッズの仕事に挑戦してみたいです。後、イラストコラムの連載の仕事をしていた事があるので、文章とイラストの仕事をしてみたいです。これはHP から始めようと思っています。また作品は、手作りのもの作りを今も続けています。ちりめんの生地を使ったり刺繍をしてみたり、絵の具で描いてみたり、ペンで描いてみたり、いろいろな画材と表現方法で描いています。まだ未完成ですが、自分の気持ちいい表現が少しずつわかってきましたのでこれからも手の表現にこだわって創作した作品を、発表・展示していきたいと思っています。



変幻自在の複数のタッチで、ファッショナブルで個性的な女性をシャープに描き分けている塚本さん。天性の才能かと思いきや、塚本さんの回答からファッション関係の仕事を通して培った確かな知識と経験、そしてフリーになってからも続けていたというファッション雑誌のチェックや流行の先端の街での街頭チェックなど流行やファッションに対する尽きぬ好奇心と、画材や技法を研究改善するチャレンジ精神に溢れた探求心、そして努力の賜物だということがよくわかりました。さらに、今後も「アパレルブランドのイメージキャラクターとビューティー関係、それからグッズの仕事に挑戦してみたいです」と飽くなきファッション道を追求し、「ただオシャレなだけでなく、人に明るさや癒しなど皆に喜んでもらえる表現を意識しています」という独自の作品世界を構築している塚本さんの今後の展開、活躍に目が離せません。 イラスト制作依頼