佐藤暢男 略歴
1926 年神奈川県生まれ。横浜市鶴見工業学校(旧制)卒業。日本版画協会展で奨励賞。国画会展で新人賞。日本現代版画米國巡回展(州立オレゴン大学主催)。国画 会で国画賞。ポーランド・クラコウ国際版画協会(IGAS)から春・秋・蛾の3点を出版。朝日美術展招待出品。中日展招待出品。エジプト・ユニバーサル美 術館収蔵。
コメント
関連情報
昔 から日本人は「富士」を様々な思いで見てきたと思う。とりわけ近世では広重、北斎が見せたような美しい日本の風景美であった。現代になると「富士」は、野 中致夫妻による気象観測の涙ぐましい戦場の場となり戦中はB29爆撃機による本土空襲の格好な目標でもあった。戦争がし烈を極めると、戦友たちは特別攻撃 隊として南方海上へ出撃していった。彼等はもう見ることがない「富士」を見ながら操縦捍を握り何を考えいたのだろう。 それは、それぞれに思いを込めた 『富士』であったが守るべき『祖国』そのものの姿ではなかったろうか。